色々な食材を思い浮かべながら食べているイラスト

3章
ダイエットは運動で 
消費カロリーを増やす
よりも
食事の摂取カロリー
を減らすのが効果的

ダイエットのためだけに、運動をするのは効率が良くありません。 前章で説明しましたが、運動の消費カロリーは意外に少ないことがわかりました。 ヒトの身体は、消費カロリーが増えると食事で、より多くのカロリー摂り、 収支バランスを保とうとします。

さらに、運動によって基礎代謝の消費カロリーは増加しますが、 それよりも筋肉量が増え体重が増える可能性もあるのです。 運動はダイエットのためではなく、 健康維持のためにするべきです。

一方、効果的なダイエットのためには、食事の方法を見直すことが重要です。

食事の内容はいままでどおりに、しかし 食べる順序、食べる時間に注意して痩せる方法。 これは食後の血糖値の上昇を押さえ、余分な摂取カロリーが脂肪に変わるのを防ぎます。

この3章では、食事制限で我慢をするのではなく、今までどおりの食事ですが、 食べる順番や食べる時間に注意して痩せる方法を説明します。

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1. 5分✖3食事法

野菜を食べ、次にタンパク質、炭水化物の順に各5分かけて食べるイラスト

食事の最初に野菜を5分かけて食べます!
次に肉、魚などのタンパク質などのおかずを5分かけて食べます!
最後に、少し残しておいたおかずと一緒にご飯や麺類などの炭水化物を食べます!

食べる順序と食べる時間に注意するだけです。
普段の食事の内容を変えなくても、食事の順番と食べる時間を5分✖3(野菜・おかず・ご飯)にするだけで、 体に嬉しい効果が期待できるのです!

食物繊維の多いキャベツやレタスなど葉物野菜や、わかめなど海藻類に含まれる 水溶性食物繊維は粘りがあり、胃腸内をゆっくりと移動するため糖の吸収の速度を遅らせ、 血糖値の上昇を穏やかにする働きがあります。

「5分✖3」食事法は、 「野菜ファース」を最初に提案された「梶山静夫」「今井佐恵子」両先生がさらに研究し改良された食事方法です。 「野菜ファース」は簡単な方法で高い効果が確認されたため、ためしてガッテンなど様々なメディアで紹介されたので ご存じの方も多いと思います。 ただ、効果がなかったという一部の声に両先生が「なぜ効果がないのか」と真摯に研究を重ねられ、 さらに効果のある方法を提案されたのが「5分✖3」の食事法です。 食べる順番とともに大切なことは食べるにかける「時間」だったのです。 ポイントは「食物繊維の豊富な食材を先に時間をかけて食べ、 血糖値の上昇を緩やかにすることです」

2.ダイエットと血糖値
 関係あるの?

食事と血糖値と脂肪の関係

野菜ファースト インスリンと血糖値分泌のグラフ
ダイエットと血糖値て関係があるの?と疑問を持たれた方もあると思います。血糖値が上がると肥えやすくなる理由は、 食事により、ご飯や麺類などの炭水化物の糖質を摂取すると血糖値が上がります。 すると、血糖値を下げる役割のインスリンが体内に分泌されます。 このインスリンは血糖値を抑えますが、エネルギーとして利用されなかった糖質を中性脂肪にして 体に蓄える働きがあり、肥える原因になります。

野菜ファースト ストキャベツサラダの写真 野菜ファースト ストレタスサラダの写真 野菜ファースト ワカメ・海藻サラダの写真 野菜ファースト トマトサラダの写真
いろいろな野菜サラダ

3.糖質 糖類 食物繊維
   ややこしいけど!

ダイエットで血糖値を緩やか上昇させることが大切なことはわかりましたが、糖質 糖類 食物繊維など ややこしいですね。言葉の意味を分類表で確認してみました。 糖質、糖類、食物繊維、炭水化物て何。ややこしいけど! 炭水化物の分類表

※血糖値は血液中のブドウ糖(グルコース)の濃度を測定する。
この分類表はクリックで拡大します。

4.さらにややこしい!
   糖質ゼロ 糖類ゼロ
   糖質オフ 糖類オフ

陳列棚のパッケージに「糖質」「糖類」「ゼロ」「オフ」の文字が大きく印刷された商品が並んでいます。
ダイエットに効果のある商品を購入したいのですが、よく理解しないで購入していませんか?
それぞれの意味を確認してみました。 糖質ゼロ 糖質offの表示
  • 糖質ゼロ  糖類(単糖類、二糖類)、多糖類(でんぷんなど)、糖アルコール(キシリトールなど)を含まない。
  • 糖類ゼロ  糖類(単糖類、二糖類)、多糖類(でんぷんなど)は含まないが糖アルコール(キシリトールなどの天然の代用甘味料)は含む。

    ※糖質および糖類で「ゼロ」の表示ができるのは、食品表示法で【食品100g当たりの含有量が0.5g未満の場合「ゼロ」の表示ができます。】 言い換えると完全に「ゼロ」でなくても「ゼロ」、「無」の表示が可能です。


  • 糖類オフ  比較対象食品に比べて糖類が食品100gあたり5g以上(一般に飲用の液体では100mlあたり2.5g以上)低減され、 かつ、比較対象食品に比べて低減された割合(相対差)が25%以上であることと定められています。
  • 糖質オフ  基準はありません。比較対象食品に比べて低減されていれば「糖質○%オフ」と表示ができるのです。販売者の責任において表示します。

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5.トマトジュースで
  ダイエット

「たった5分!食べ方を変えるだけ病気にならない!好きなものを食べ続ける!をかなえる本」著者 梶山静夫 今井佐恵子 からもう1提案をご紹介します。

食事の30分前に無塩トマトジュースを(コップ1杯分)摂取すると食後の血糖値の上昇が緩やかになります。 この方法は食事に時間をかけられないヒトに嬉しいダイエット方法です。

トマトジュースだったら就業中でも上司から白い目でみられることもありませんよね!

トマトジュースを食事の30分前飲むと血糖値の上昇を抑える実験結果のグラフ
トマトジュースを食事の30分前飲むと
血糖値の上昇を抑える実験結果のグラフ
野菜ファーストの考案者、梶山靜夫先生と今井佐恵子先生の新しい著書

野菜ファーストの考案者、梶山靜夫先生と今井佐恵子先生が、さらに効果的な食事方を紹介した著書が (株)主婦と生活社から発売されています。
ためになる情報が満載です。気になったところを抜粋ししまた。

・「5分✕3」の食事法
・シミ、シワ、たるみ、老化にも血糖値が
・高血糖によって太りやすい体質になる。
・10分で食べるか、20分で食べるか。血糖値は50%も変わる
・何時に食べるかで血糖値の変動幅は変わってくる
・おやつは3時に、食後のデザートは血糖値をあげる。
・夕食後のお菓子は最悪。
・食事30分前のたった1杯のトマトジュースにも効果あり
・手抜きでOK
・野菜がどんどん進むならドレッシングОK
・ラーメン&炒飯セット血糖値に悪影響
・アルコール。最初の一杯は野菜料理を食べたあとで
・意外な落とし穴、果物にあり。
・おかしを食べるならカカオ70%以上のダークチョコ
・注意すべきは菓子パン。
・野菜ばかりではダメ。
・梶山流腹式呼吸付きスロースクワット

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6.ゆっくり食べる

早食いの人は、ゆっくり食べる人と比べて太りやすいというデータがあります。 この理由は、脳が「満腹だ」と感じるまでに食べ始めてから約20分必要だからです。 早食いだと、脳が満腹指令を出す前にたくさん食べてしまい、肥満の原因になります。
食べるスピードをコントロールすることで、肥満予防になります。

満腹中枢の制御指令の遅れて完食してしまたった胃


食べるスピードをコントロールするには、以下のような方法があります。
  • よく噛んで食べているイラスト 一口ずつゆっくりと噛むことを心掛けてください。ひと口につき30回程度噛むことで、 食べ物の味を感じることができ、食べるスピードが自然と遅くなります。

  • 食事に集中することが大切です。テレビやスマホを見ながら食べるのではなく、食事に意識を向けましょう。
  • 食べ過ぎそうな時は、食事を途中で一時停止して、深呼吸をしたり、飲み物を少し飲んだりすることで、満腹感を確認しやすくなります。
  • 食事の前にサラダやスープなどの前菜を食べると、満腹感が早く得られるため、食べ過ぎを防ぐことができます。
  • 食事を楽しむ時間を大切にしましょう。家族や友人と一緒に食事をすることで、自然とゆっくりと食べるようになります。
  • ストレスは食べるスピードを速める原因になることがあります。例えば、ゆったりとした音楽を楽しみながら食べるのも良いかもしれません。
  • 料理の味付けを工夫し美味しさを楽しむことで、満足感が得られ、食べるスピードを遅らせる助けになります。ハーブやスパイスを使ったり、バラエティ豊かな料理を取り入れると良いでしょう。
これらの方法を利用し、食べるスピードをコントロールし、肥満予防につなげましょう。

7. 夜遅く食べない

夜遅い時間に食事をとると、 活動量が少ないため消費エネルギーが少なくなります。 余ったエネルギーは体脂肪として蓄積され肥満につながります。 また、翌朝、食欲がなくなり朝食が食べられない原因にもなります。 さらに、睡眠時間や睡眠の質にも影響があり、翌日のカロリー消費が減少し太りやすくなる可能性もあります。

どうしても夕食が遅くなる場合は
夕食の分食をおすすめします。
1回目の夕食は午後6時から午後7時頃に、野菜ジュースと海苔巻きおにぎりなどを食べます。

2回目の夕食は午後8時以降に、野菜とおかずを食べます。(脂っこい料理や揚げ物など脂質量の多い食事は避けましょう)

夕食を2回に分けることで、血糖値の上昇とインスリンの分泌が少なくなり肥満を防ぐことができます。

ポイントは「ご飯、麺類などの炭水化物は必ず1回目の早い時刻に食べ、2回目の遅い時刻には食べないことです」

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8.コーヒーは食事の前に

コーヒーのイラスト

コーヒー豆には抗酸化作用や抗炎症作用に有効なクロロゲン酸が豊富に含まれています。 コーヒーに含まれているクロロゲン酸はポリフェノールの一種で渋味や苦味といった雑味の原因物質とされていました。 しかし、ドイツの製薬会社によってクロロゲン酸が持つ様々な効能が明らかになりました。

クロロゲン酸は、老化の原因になる活性酸素から細胞を守る抗酸化作用が強いことが証明されています。 またクロロゲン酸は、小腸で糖の吸収を抑制し、インスリンの分泌を促進することで、 食後の血糖値の上昇を抑える効果があります。 さらにクロロゲン酸は脂肪の蓄積を抑える働きもあり、糖尿病の予防、ダイエットのサポート成分として活用されています。

毎日、ブラックで2~3杯飲むことで、食後の血糖値の上昇を抑え肥満を防ぐことができます。 ポイントは「コーヒーを飲むタイミングで、必ず食前です。 さらに朝食前の一杯が一日中の血糖値の抑制に効果があります」

9.たまには羽目を外す

食事制限でストレスと溜まった女性がドカ食いをしているイラスト

食事制限でストレスを溜めては行けません。ストレスは
  食欲の増加
  睡眠の質の低下
  筋肉の分解
  免疫力の低下
  ホルモンバランスの乱れ

これらの悪影響により、ダイエットを継続することが難しくなり、ドカ食いやリバウンドにつながる可能性があります。

ストレスは食欲を増加させます。これは、ストレスによって体内にコルチゾールというホルモンが分泌されるためです。 コルチゾールは食欲を促進する作用があるため、ストレスを感じるとついつい食べ過ぎてしまうことがあります。

さらに、ストレスは睡眠の質を低下させます。睡眠不足は、体重増加につながる可能性があります。 これは、睡眠不足によって代謝が低下するためです。

ストレスはダイエットの大敵です。ダイエットを成功させるためには、ストレスを溜めないようにしましょう。


もし、あなたがダイエットで我慢していてストレスを感じるのであれば、たまには羽目を外してください。

仕事の付き合いの会食や、家族で皆での外食、友人との食事もあります。 たまには羽目を外して好物を食べる日もあるでしょう。 少しのアルコールを飲むこともあるかもしれません。 たまには我慢しないで、好物や美味しいメニューを楽しんでください。

注意としては、羽目を外す当日、無理に食事を抜いてはダメです。夜の行事であれば朝食、昼食はちゃんと摂ります。 たくさん食べた翌日も、過度に減量しないで、決めたルールで食事をしてください。 繰り返しになりますが、食事制限でストレスを溜めてはいけません。

しかし、大量に食べると血糖値が急上下する「血糖値スパイク」が気になる人は 上昇を抑えるサプリメントを利用するのも一案です。

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10.まとめ
「5分×3」食事法を約1年実践した感想

約1年間「5分×3」食事法を実施した感想をお伝えします。

「5分×3」を始めた頃。最初に食べる野菜は、単調なサラダだけだったので飽きてしまいました。

しかし、継続するための鍵は、野菜の調理方法を工夫することでした。 レシピ本を参考にしながら、越前煮、南蛮漬け、ラタトゥイユ、リボリータなど、 様々な野菜料理に挑戦しました。これによって、食事が楽しみになり、野菜を摂ることが簡単になりました。

また、最初はおかずの量を適切に調整することに戸惑いました。 おかずを少し残してご飯と一緒に食べるのですが、おかずが多く残ったとき、ご飯のお代わりをしてしまいカロリーを余分に摂ることがありました。 おかずの量と、ご飯と一緒に食べるおかずの残し方に注意が必要です。

元々早食いだった私は、この習慣を変えるために、食事の途中で明日の弁当の下ごしらえを行ったり、 食卓から立ち上がって時間を稼いだりしました。

結果として、約1年間で76.0kgから68.7kgへと体重を減少させることができました。 途中で一度リバンドがあったものの、総減量率は約9.6%に達しました。

ゆっくりと食事を楽しむことや、よく噛むことが習慣になったことで、食後の満腹感が向上しています。

野菜ファーストダイエットや「5分×3」食事法を続ける中で、 ダイエットだからといって、長く続かない食事制限や、無理に我慢をするのではなく、 食事のバリエーションを増やし、食事を楽しむことが成功の秘訣であることを実感しています。  健康的な食習慣を続けることで、体重の管理だけでなく、 全体的な健康にもプラスの影響があります。 今後も野菜を中心とした食生活を維持し、健康を大切にしていきます。

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