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良いネーミングなら次のようなネーミング効果があります。
・1: 特長がわかりやすい。
・2: 見つけやすい。
・3: 読みやすい。
・4: 語感が良い。
・5: 記憶に残りやすい。
ネーミングが商品の売上に与える重要性はよく語られています。しかし売上効果を実際に測定したデータはほとんどありません。 なぜなら効果を測るには、すでに販売している商品のネーミングを変更して、売上の変化を調べることが必要です。 しかし通常はネーミングを変えると同時に本体も新しいコンセプトや機能が加えられ新商品として販売されるため ネーミング効果を測定できないのです。
さらに、ネーミング効果で売上が伸びたという情報は競合他社に塩を送ることにもなり公開されることはありません。 幸いに古いデータですがネーミング効果が定量的にわかるデータが雑誌に掲載されていましたで紹介します。
ハインツ日本から発売された冷凍フライドポテト。元の名前は「オレアイダ ゴールデンパティ」4枚入りを6枚入りに、 価格も230円から330円に値上げしてパッケージをリニューアルしました。 ネーミングを「オレアイダ ゴールデンパティ」から「おはようポテト」に変更。 値上げしたにもかかわらずシェアが3~4%から一挙に14%に増えた。 新商品と旧商品を同時に発売していたためネーミング効果がよくわかる事例です。
最初のネーミング「ゴールデンパティ」は商品のイメージが伝わらない。それに較べ「おはようポテト」は、「朝食用」であること、ポテトの加工食品であることなど「商品名から特長がわかる。使うシーンがイメージできる。」などの点が売上増につながったといえます。
レナウンから発売された紳士用の抗菌防臭靴下です。最初の名前は「フレッシュライフ」。発売から6年後に社内募集で「通勤快足」に名前を変えた。「通勤快速列車」の漢字を「快足」に変えた面白漢字ネーミングです。 売り上げは1億円強から一気に13倍へ2年後には45倍まで急増した。
最初のネーミング「フレッシュライフ」は商品の特長は伝わない。それに較べ「通勤快足」は、サラリーマン用の靴下であること。ビジネスマンが人と接するとき自分の足元のニオイが気にならない消臭・防臭効果のある特長がネーミングから伝わってきます。ロゴタイプの足のデザインも心地よさそうです。
バブは花王が1983年に発売した入浴剤。長く消費者に愛され続けているロングセラー商品です。 そのなかで「ミルキーフレッシュバブ」という名で販売されていたシリーズ商品がありました。しかしカッコのいい片仮名ばかりでイマイチ特徴が伝わってこない。 そこで「荒れた肌にやさしいスキンケア効果の桃の葉エキス配合」という特徴をそのままネーミングにした「ももの葉バブ」と改名。 するとシェア5.2%から7.5%にアップ。商品別ランキングのトップに躍り出たそうです。
商品の特徴は複数あることが多く、その中で何を第一ポイントとして消費者に伝えるのかが大切です。 上記3つの例は、いずれも特徴やコンセプトがわかりにくいネーミングから、消費者がわかりやすいネーミングに変えて成功した事例です。 ネーミングは消費者と最初に接する商品情報です。特徴をわかりやすく伝えることがヒット商品への第一歩です。